バレーボールの試合を見ていて、「審判が指を2本出したのは何?」「腕を交差するサインは試合終了?」「線審の旗の動きも覚えたい」と迷っていませんか。
6人制バレーボールでは、主審・副審が使う公式ハンドシグナルと、ラインジャッジが使う公式フラッグシグナルが競技規則で定められています。
2026年4月1日から実施されている日本バレーボール協会の6人制競技規則では、レフェリーの公式ハンドシグナルが26種類、ラインジャッジの公式フラッグシグナルが5種類掲載されています。
指2本はダブルコンタクト、指4本はフォアヒット、両腕を胸の前で交差する動きはセットまたは試合の終了、両方の親指を立てる動きはダブルフォルト・リプレイです。
似た動きでも意味が異なるため、手の形だけでなく、腕の方向、示す場所、カードの持ち方、どちらのチーム側を指したかまで見ることが大切です。
また、選手や監督が使う作戦上のブロックサインは、審判の公式ハンドシグナルとは別物です。
この記事では、2026年度のJVA6人制競技規則を基準に、審判のハンドサイン26種類、線審の旗サイン5種類、よく間違える反則、判定の示し方、観戦・部活動での覚え方まで一覧で解説します。
この記事でわかること
- 6人制バレーボールの公式ハンドシグナル26種類
- ダブルコンタクト・フォアヒット・キャッチなどの見分け方
- ラインジャッジの公式フラッグシグナル5種類
- 審判サインと選手同士の作戦サインの違い
バレーボールのハンドサインは公式競技規則で決まっている
公式戦で審判が使うサインは、判定を選手・役員・観客へ明確に伝えるため、形と順序が定められています。
JVAの審判実技マニュアルでは、公式ハンドシグナルを明瞭に、間をあけ、反則の種類が伝わるよう示すことが大切とされています。
| 区分 | 担当 | 主な役割 |
|---|---|---|
| レフェリー公式ハンドシグナル | ファーストレフェリー・セカンドレフェリー | サービス権、反則、中断、制裁などを示す |
| ラインジャッジ公式フラッグシグナル | ラインジャッジ | イン・アウト・タッチ・アンテナ外通過などを示す |
| チームの作戦サイン | 選手・監督 | ブロック位置、攻撃、守備の約束を伝える |
2026年度版は2026年4月1日から実施
日本バレーボール協会の2026年度6人制競技規則は、FIVB公式競技規則2025-2028を基に整備され、2026年4月1日から実施されています。
大会、年代、9人制、ビーチバレーボールでは規則や運用が異なる場合があるため、参加大会の要項も確認してください。
主審と副審で示すサインが異なる場合がある
競技規則の図には、ファーストレフェリーが示すサイン、副審も示すサインが記号で示されています。
すべてのサインを両者が同じように出すわけではありません。
サインは反則名だけでなくサービス側も伝える
ラリー終了後は、次にサービスを行うチームと反則の種類を示します。
観客は、審判がどちらのコート側へ腕を伸ばしたかを見ると、得点と次のサービスチームを把握しやすくなります。
基本進行・中断に関するハンドサイン一覧
| 番号 | サイン名 | 手・腕の動き | 意味 |
|---|---|---|---|
| 1 | サービス許可 | 手を動かしてサービス方向を示す | サーバーへサービス開始を許可する |
| 2 | サービスを行うチーム | サービス側の腕を横へ上げる | 次にサービスするチームを示す |
| 3 | コートチェンジ | 左右の前腕を前後に置き、体の周りで回す | 両チームのコート交替 |
| 4 | タイムアウト | 片手を立て、反対の手を上へ置いてT字を作る | タイムアウトを示す |
| 5 | サブスティテューション | 両前腕を互いの周囲で回す | 選手交代 |
| 10 | セット・試合の終了 | 両腕を胸の前で交差する | セットまたは試合が終了した |
サービス許可とサービスチームは別のサイン
サービス許可は、主審がサーバーへプレー開始を認める動きです。
サービスを行うチームのサインは、腕をそのチーム側へ伸ばし、次のサービス権を示します。
タイムアウトはT字を作る
片方の手を垂直に立て、その指の上へ反対の手のひらを置いてT字を作ります。
その後、要求したチーム側を示します。
選手交代は前腕を回す
両腕を胸の前で回転させる動きがサブスティテューションです。
コートチェンジも腕を回すように見えますが、左右の前腕を前後へ置き、体の周りへ大きく動かす点が異なります。
カード・制裁に関するハンドサイン一覧
| 番号 | サイン名 | 示し方 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 6 | 軽度の不法な行為・ウォーニング | イエローカードを示す | 不法な行為への警告 |
| 7 | ペナルティ | レッドカードを示す | 不法な行為へのペナルティ |
| 8 | 退場 | イエローとレッドを一緒に示す | そのセットの残りで退場 |
| 9 | 失格 | イエローとレッドを別々の手で示す | 試合から失格 |
| 26 | ディレイウォーニング・ディレイペナルティ | カードを反対の手首へ当てる | 遅延への警告またはペナルティ |
退場と失格はカードの出し方が違う
退場ではイエローカードとレッドカードを一緒に持って示し、失格では左右の手へ分けて示します。
カードの色だけでなく、一緒か別々かを見てください。
遅延の制裁は手首へカードを当てる
ディレイウォーニングはイエローカード、ディレイペナルティはレッドカードを反対側の手首へ当てます。
不法な行為への通常のカード提示と区別できます。
サービス・ブロック・位置に関する反則サイン
| 番号 | 反則・判定 | サイン |
|---|---|---|
| 11 | サービス時にボールをヒットしなかった・トスせず打った | 腕を前へ伸ばし、手のひらを上向きにして持ち上げる |
| 12 | ディレイインサービス | 両手で指を8本広げて上げる |
| 13 | ブロックの反則・スクリーン | 両手のひらを前へ向け、両腕を真上へ上げる |
| 14 | ポジション・ローテーションの反則 | 人差し指で円を描く |
8本の指はサービス8秒ルール
サービス許可のホイッスル後、規定時間内にサービスを打たない場合はディレイインサービスとなります。
審判は8本の指を上げて示します。
両腕を真上へ上げるのはブロック反則・スクリーン
手のひらを前方へ向け、両腕を真上へ伸ばします。
単に「ブロックした」という合図ではなく、サービスのブロック、バックプレーヤーやリベロのブロック完了、スクリーンなどの反則を示します。
人差し指で円を描くのはローテーション反則
ポジションまたはローテーションの反則を示します。
選手交代の両腕を回すサインと混同しないよう、使う腕と動きの大きさを見てください。
ボールイン・アウト・ボール接触の反則サイン
| 番号 | サイン名 | 手・腕の動き |
|---|---|---|
| 15 | ボールイン | 腕を斜め下へ伸ばしてフロアを指す |
| 16 | ボールアウト | 両手のひらを自分側へ向け、前腕を垂直に上げる |
| 17 | キャッチ | 片方の手のひらを上へ向け、前腕をゆっくり持ち上げる |
| 18 | ダブルコンタクト | 指を2本伸ばして手を上げる |
| 19 | フォアヒット | 指を4本伸ばして手を上げる |
| 25 | ボールコンタクト | 立てた手の指先を反対の手でブラシする |
指2本はダブルコンタクト
一人の選手が規則に反して連続して2回ボールへ触れたと判定されたときのサインです。
俗に「ドリブル」と呼ばれることもありますが、現行競技規則の表記はダブルコンタクトです。
指4本はフォアヒット
チームが返球までに規定を超えて4回ボールへ触れたときに示されます。
ブロックの接触は通常のチームヒットへ数えないため、ブロック後にはさらに3回のヒットが可能です。
ボールコンタクトはワンタッチを示す
アウトになったボールが選手へ触れていた場合などに、指先を反対の手でブラシするように示します。
ラインジャッジにも、旗の先端へ反対の手のひらを置くボールコンタクトの旗サインがあります。
キャッチは手のひらを持ち上げる
ボールをつかむ、投げる、長く保持するような不正なヒットを示します。
腕を前へ伸ばして手のひらを上げるサービス反則のサインと似ているため、場面と動き方を合わせて判断してください。
ネット・アタック・ラインに関する反則サイン
| 番号 | 反則 | サイン |
|---|---|---|
| 20 | 選手のタッチネット等 | 反則をしたチーム側のネットを示す |
| 21 | オーバーネット | 手のひらを下向きにし、ネット上方へかざす |
| 22 | アタックヒットの反則 | 開いた手を上へ伸ばし、前腕を振り下ろす |
| 23 | ペネトレーション・ライン反則等 | センターラインまたは該当ラインを指す |
| 24 | ダブルフォルト・リプレイ | 両方の親指を立て、両腕を上げる |
タッチネットは反則側のネットを示す
選手がプレー中にアンテナ間のネットへ触れた反則などで使われます。
サービスボールがアンテナ間のネットへ触れ、ネット垂直面を越えない場合にも関連するサインです。
オーバーネットは手をネット上へかざす
相手のプレーを妨げる形でネットを越えて触れた場合などに示します。
手のひらを下向きにする点が特徴です。
アタック反則は腕を振り下ろす
バックプレーヤーやリベロのアタック反則、相手サービスへのアタック反則などを示します。
スパイクのように上から下へ振る動きで覚えるとわかりやすいでしょう。
ラインを指すサインは複数の反則を含む
センターラインを越えるペネトレーションフォルト、ボールがネット下を通過した場合、サーバーのフットフォルト、サービス時に選手がコート外へいた場合などで使います。
審判がどのラインを指したかを確認してください。
レフェリー公式ハンドサイン26種類の早見表
| 番号 | 名称 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 1 | サービス許可 | サービス方向へ手を動かす |
| 2 | サービスを行うチーム | サービス側へ腕を伸ばす |
| 3 | コートチェンジ | 左右の腕を前後に回す |
| 4 | タイムアウト | 手でT字 |
| 5 | サブスティテューション | 両前腕を回す |
| 6 | ウォーニング | イエローカード |
| 7 | ペナルティ | レッドカード |
| 8 | 退場 | 2色を一緒に示す |
| 9 | 失格 | 2色を別々に示す |
| 10 | セット・試合終了 | 両腕を胸の前で交差 |
| 11 | サービス時の不正なヒット等 | 上向きの手を持ち上げる |
| 12 | ディレイインサービス | 指8本 |
| 13 | ブロック反則・スクリーン | 両腕を真上 |
| 14 | ポジション・ローテーション反則 | 人差し指で円 |
| 15 | ボールイン | 床を指す |
| 16 | ボールアウト | 両手を垂直に上げる |
| 17 | キャッチ | 上向きの手のひらを持ち上げる |
| 18 | ダブルコンタクト | 指2本 |
| 19 | フォアヒット | 指4本 |
| 20 | タッチネット等 | 反則側のネットを示す |
| 21 | オーバーネット | ネット上へ手をかざす |
| 22 | アタックヒット反則 | 前腕を振り下ろす |
| 23 | ペネトレーション・ライン反則等 | 該当ラインを指す |
| 24 | ダブルフォルト・リプレイ | 両親指を立てる |
| 25 | ボールコンタクト | 指先をブラシする |
| 26 | ディレイ警告・ペナルティ | カードを手首へ当てる |
ラインジャッジのフラッグサイン一覧
| 番号 | 判定 | 旗の動き |
|---|---|---|
| 1 | ボールイン | フラッグを下げる |
| 2 | ボールアウト | フラッグを真上へ上げる |
| 3 | ボールコンタクト | 旗を立て、反対の手のひらを旗の先端へ置く |
| 4 | アンテナ外通過・外部物体接触・サービスのフットフォルト | 旗を頭上で左右に振り、アンテナまたはラインを指す |
| 5 | 判定不能 | 両腕を胸の前で交差する |
インは下、アウトは上
ボールインでは旗を床側へ下げ、アウトでは頭上へ上げます。
ボールが線へ触れた場合はインです。
ワンタッチは旗の先端へ手を置く
アウトになる前に選手へ触れていた場合などは、旗を立て、反対の手のひらを先端へ置きます。
判定不能は腕を交差する
ラインジャッジの視界が遮られたなど、判定できない場合に両腕を胸の前で交差します。
レフェリーのセット・試合終了と似ていますが、ラインジャッジは旗を持った状態で行い、場面も異なります。
よく間違えるハンドサイン
ダブルコンタクトとフォアヒット
指2本がダブルコンタクト、指4本がフォアヒットです。
一人の連続接触と、チームの4回接触を区別してください。
退場と失格
黄・赤カードを一緒に示すのが退場、別々の手へ持つのが失格です。
ペナルティはレッドカード1枚です。
セット終了と判定不能
どちらも胸の前で腕を交差します。
主審・副審がセット終了の場面で示すのか、ラインジャッジが旗を持って判定不能を示すのかで判断します。
タッチネットとオーバーネット
タッチネットは反則をしたチーム側のネットを示します。
オーバーネットは手のひらを下へ向け、ネット上方へかざします。
選手が背中で出すブロックサインとの違い
ビーチバレーボールやチーム内の作戦で、選手が背中側で指を出してブロック方向を伝えることがあります。
これはチーム内の約束であり、審判の公式ハンドシグナルではありません。
意味はチームによって異なるため、「指1本なら必ずストレート」のようにすべての競技・チームへ共通するとは限りません。
ハンドサインを覚えるコツ
数字と動きを関連付ける
- 2本指はダブルコンタクト
- 4本指はフォアヒット
- 8本指はサービス8秒
- T字はタイムアウト
- 床を指せばイン
- 両手を上げればアウト
動画だけでなく公式図と照合する
SNSや部活動動画には、古い呼び方や独自の動作が含まれることがあります。
JVA競技規則の公式図を基準にし、所属大会の審判講習資料も確認してください。
判定場面とセットで練習する
サインだけを暗記するより、実際のラリー動画を止め、「何の反則か」「どちらがサービスか」を答えてからサインを出す練習が効果的です。
審判を担当するときは、笛と同時に急いで動かさず、判定を確認してから明瞭に示します。
よくある質問
指を2本出すハンドサインは何ですか?
ダブルコンタクトです。
一人の選手が規則に反して連続して2回ボールへ触れた場合に示します。
指を4本出す意味は何ですか?
フォアヒットです。
チームが返球までに4回ボールへ触れた反則を示します。
両腕を胸の前で交差する意味は?
レフェリーの場合はセットまたは試合の終了です。
ラインジャッジの場合は判定不能を示すため、担当と場面を確認してください。
両方の親指を立てるサインは?
ダブルフォルトおよびリプレイです。
プレーをやり直すことを示します。
手でT字を作るサインは?
タイムアウトです。
T字を示した後、要求したチーム側を示します。
9人制も同じサインですか?
共通するサインはありますが、9人制には独自の規則・運用があります。
9人制の公式競技規則と審判実技マニュアルを確認してください。
参考資料
- 日本バレーボール協会「2026年度6人制バレーボール競技規則」
- 日本バレーボール協会「令和8年度ルールの改正点・修正点」
- 日本バレーボール協会「6人制審判実技マニュアル」
- FIVB「Official Volleyball Rules 2025-2028」
- 見本記事「バレーボール審判ハンドシグナル」
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 2026年度の6人制公式ハンドシグナルは26種類です
- サービスチームは該当チーム側へ腕を伸ばして示します
- タイムアウトは手でT字を作ります
- 指2本はダブルコンタクトです
- 指4本はフォアヒットです
- 床を指すのがボールイン、両手を上げるのがアウトです
- 両親指を立てるのはダブルフォルト・リプレイです
- カードは色と持ち方で警告・退場・失格を区別します
- ラインジャッジの公式フラッグシグナルは5種類です
- チーム内のブロックサインは審判の公式サインとは別です
バレーボールのハンドサインは、反則や試合進行を全員へ同じ意味で伝えるための共通言語です。
まずは、指2本のダブルコンタクト、指4本のフォアヒット、T字のタイムアウト、床を指すイン、両手を上げるアウトなど、観戦でよく見るサインから覚えてください。
次にネット反則、アタック反則、カード、ラインジャッジの旗サインへ広げると整理しやすくなります。
古い一覧や独自サインだけで覚えず、参加する年度・種別のJVA公式競技規則を確認し、判定場面と動作をセットで練習することが、正確で伝わる審判につながります。

