犬山城がすごいのは、戦国時代からの木造天守が今も残る「現存12天守」の一つで、しかも国宝に指定されていることです。復元した建物ではなく、古い木材や梁、急な階段を間近に見ながら、最上階から木曽川と城下町を見渡せます。
国宝の天守がある城は全国で5城だけ。犬山城はその一つで、城の背後を木曽川が流れる立地や、上に見張りの部屋を載せた「望楼型」の構造も特徴です。城の外観を眺めるだけではなく、建物に入って歴史を体感できるのが大きな魅力です。
なお、犬山城天守の一般入場料は2026年3月から1,000円です。2027年1月4日~2月28日には、保存修理のため4階の見学範囲が一部制限される予定です。訪れる時期に合わせて最新のお知らせも確認してください。
犬山城は何がすごい?まず知っておきたい3つの価値
建て直した城ではなく、古い天守そのものが残っている
全国には天守を再建した城も多い一方、犬山城は江戸時代以前に建てられた天守が残る現存12天守の一つです。なかでも国宝指定を受けた天守は、犬山城・松本城・姫路城・彦根城・松江城の5城に限られます。
天守が国宝となったのは1952年。貴重なのは「古そうに見える外観」だけでなく、歴史的な木造建築の構造が現地に残っていることです。入場すると、石垣の内部に設けられた入口や太い梁、室内を巡る通路などが見られます。
古い形式の「望楼型天守」を実際に見られる
犬山城の天守は外観が三重、内部が地上4階・地下2階。入母屋造りの屋根の上に見張りの空間を載せる「望楼型」と呼ばれる構造です。遠くから見ると比較的小さな天守ですが、内部には防御のための石落としや付櫓などもあります。
築造年代には長く諸説ありました。犬山城公式は2021年、年輪年代測定などによる調査の成果を発表しています。昔からよく見る「1537年に現在の天守が完成した」という説明を、そのまま確定した建築年代と考えないことも大切です。犬山城公式の創建年代調査で研究の経緯を確認できます。
木曽川を背にした守りの立地
犬山城は木曽川の南岸にある高台に建っています。背後の川と崖を守りに利用し、南側に曲輪を重ねる配置です。最上階から川を見下ろすと、景色を楽しめるだけでなく、なぜここに城が築かれたのかも想像しやすくなります。
現地では何を見る?見逃したくない場所
木造の床・梁・急な階段
天守に入ると、現代の建物とは違う柱や梁の太さ、木の床の感触が目に入ります。犬山城公式も、古い木材や床のきしみを見どころとして案内しています。石落としや武者走りなど、防御に関係する造りにも注目すると、単に高い建物に登るのとは違う楽しみがあります。
ただし階段は急です。天守内にはエレベーターがなく、見学は階段の上り下りが基本となります。手すりを使い、無理に先を急がないようにしましょう。
天守4階の廻縁と木曽川の眺め
最上階の外側には「廻縁(まわりえん)」という回廊があります。木曽川や犬山の城下町、天気のよい日には遠くの山並みまで見渡せるのが魅力です。眼下の川と町を一度に見られるため、歴史に詳しくない人にも訪問の目的がはっきりします。
廻縁は高所にあり、風や天候にも注意が必要です。さらに2027年1月4日~2月28日は4階の高欄・廻縁の修理により、外周を一周できない予定です。期間中も天守内には入場できますが、4階の一部は係員の指示に従って見学する形になります。
城門を抜けた先の天守と、城下町の景色
犬山城の入口は南側で、城門を抜けたところで天守の姿が現れます。登った後は城下町の本町通りへ向かえば、古い町家の街並みや食事処を合わせて楽しめます。見学を「城の中だけ」で終わらせず、城下町とセットにすると、犬山城を中心に育った町の雰囲気が伝わります。
犬山城を見学する前に知っておきたいこと
| 項目 | 2026年10月時点の公式案内 |
|---|---|
| 開場時間 | 9:00~17:00(最終入場16:30) |
| 休城日 | 12月29~31日(警報などで臨時閉城の場合あり) |
| 入場料 | 一般1,000円、小中学生200円、幼児無料 |
| 天守見学の目安 | 約30~40分(待ち時間を除く) |
| アクセス | 名鉄犬山駅西口から徒歩約20分 |
入場料は2026年3月1日に改定されました。旧料金の「大人550円・小中学生110円」が掲載されたページもあるため、訪問時は犬山市の見学案内で最新料金を確認してください。
靴を脱いで登るため、階段や足元に注意
天守入口で靴を脱ぎ、袋に入れて持ち歩く方式です。大きな荷物を抱えて急階段を上ると動きにくいため、荷物を減らして訪れると見学しやすくなります。足腰や高所に不安がある場合は、最上階まで登ることを前提にせず、同行者と見学範囲を相談しておきましょう。
混雑日は見学時間より待ち時間が長くなることも
公式FAQでは天守の見学時間は30~40分程度ですが、休日や桜・紅葉シーズンには入場まで1時間以上待つ場合もあると案内されています。犬山城公式の年間混雑予測も参考になります。予定を詰めすぎず、城下町散策との順番を調整するとよいでしょう。
国宝犬山城は、どんな人に向いている?
木造の歴史的建築を間近で見たい人や、お城から川と町の両方を眺めたい人におすすめです。見学時間が比較的短いので、犬山城下町を散策する半日観光にも組み込みやすいでしょう。
一方で、天守の急な階段や高い場所が苦手な人は注意が必要です。建物内に登れなくても、城下町から外観を眺めたり、周辺の歴史資料館を訪ねたりする楽しみ方もあります。
まとめ
犬山城のすごさは、国宝指定の貴重な現存天守を、外から見るだけでなく実際に登って見学できることです。古い木造建築、望楼型の構造、木曽川を見下ろす立地の三つに注目すると、訪問の価値が分かりやすくなります。
2026年の料金改定や2027年初めの4階見学制限には注意し、訪問前に犬山城公式のお知らせを確認してください。

